暑くなってきましたね。今年の夏の平均気温は全国的に「高い」と予想されています。
去年も暑くてほとんどボイルされた状態で生きていたのに、それにも増して暑いとはいったいどうなってしまうんでしょうか?
さて、皆さまの会社での新人の採用状況はいかがでしょうか? 人手不足感はありませんでしょうか? 人手不足が会社経営に影響を及ぼしている企業は、全体の7割を超えていて、既存事業の運営への支障など「会社経営にとって悪い影響」、という報告があります((独)労働政策研究・研修機構)。また以前のこの欄で書いたように、せっかく多額のコストをかけて採用した新人の3~4割が、3年以内に離職してしまうという現状があります。
そこで最近注目されているのがリファラル採用です。(referral:推薦、紹介)
リファラル採用とは、すでに自社で働いている社員から人材の紹介、推薦をしてもらう採用活動のことです。つまり、採用担当以外の社員にもリクルーターの役割を担ってもらうのです。企業理念や社風などをよく理解している社員が、自社にマッチすると思う友人や知人を紹介するため、企業と応募者との間に生じるミスマッチを減らせるのが特徴です。
よく似た縁故採用との違いは以下のとおりです。
・縁故採用:血縁関係に基づいて採用されることが一般的で、書類選考や面接などを経ずに採用されるケースが多い。実力不足、不公平感などネガティブな印象を持たれる。
・リファラル採用:社員等が推薦する候補者に対して通常の採用試験を実施して、採用するかどうかを決定する。そのため、公平かつ効率的に優秀な人材を確保できる。
リファラル採用のメリットとしては、採用コストの低減、ミスマッチ防止に加え、定着率向上も挙げられます。ある企業が実施した採用手法のうち、人材の定着に役立った方法はリファラル採用が最多の35.9%だった、という報告もあります(労働新聞)。ミスマッチを低減できる採用手法であることも理由かと思います。
人材を紹介した社員に対して企業が報奨金などのインセンティブを検討する例もあります。採用に多くのコストをかけられない中小企業、ベンチャー企業などでリファラル採用はすでに多く導入されているようです。