210.残業時間のカウントの注意点

210.残業時間のカウントの注意点-人事・労務の豆知識 Podcast

今週からリニューアルです!新しくなった人事・労務の豆知識もよろしくお願いいたします。
さて、今週は、ついに4月から中小企業も残業60時間越え1.5割増しがスタートします。
少し前にも取り上げましたが、カウントするときの注意点などをお話いたしました。
(放送日:2023年4月3日)

今週からリニューアルいたしました!

今週からPodcast「人事労務の豆知識」はリニューアルして、船で航海に乗り出すイメージのデザインになりました。
こちらのアイコンやホームページのイラストもリニューアルしております。
前は可愛らしいお茶会のような、ちょっとお茶を飲みながら社労士が楽しいお話をするようなイメージでした。
今回は船の中でご相談に乗っているようなイラストに変わっておりますので、ご覧いただけると嬉しく思います。

この度のイラストはランサーズさんで募集をして、いろいろなご提案をいただいた中から選ばせていただきました。
ご提案があった中でふたつ採用しまして、その中のひとつをカバーアートに、もうひとつがホームページのトップページイラストになっております。
イラストのイメージとして、大航海時代・RPG(ロールプレイングゲーム)・ファンタジー風・・・「RPGで遊び人が転職して賢者となり、コンサルティング事務所を経営しているイメージ」とお伝えしました。
そうしたらすごいですね、このふわっとしたイメージでよくこんなにも素敵なイラストを描いてくださるなと思いました。
本当にありがとうございます、すごく気に入っております。

これから市場の海に漕ぎ出す経営者の方が乗っている船、組織を安定させるような社労士事務所として展開していきたいという思いを込めて、このようなイメージにしております。
Podcast「人事労務の豆知識」も同じテーマでお伝えしていきたいと思っておりますので、皆様よろしくお願いいたします。

新しいカバーアートはこちらです。

2023年4月1日施行 60時間超の時間外割増賃金の改正について

今週はですね、先日4月1日に残業代割増についての法改正がありました。
大企業さんはもっと前に施行されておりますが、中小企業さんは60時間を超えの残業代割増が2割5分以上から5割以上に改正されました。
こちらにつきましての詳細は、今回のPodcastでもご説明しております。
少し前に同じテーマを詳しく取り扱いましたので、文章でお読みになりたい方はこちらをご参照ください。

ここでは前にお話しした内容にプラスして補足するところをお伝えいたします。
まず203.残業代割増が5割になる!?から、改正の注意点を簡単におさらいします。

60時間超の時間外割増賃金についての注意点
1.法定外残業に対して60時間超のカウントをする(法定と法定の違いに気をつける)
2.上記のカウントをするためには、法定内と法定外を分けて管理する必要が出てくる
3.法定休日労働は法定外残業60時間超のカウントには入れない
4.法定休日労働割増は3割5分以上のままとなる(※深夜業割増の2割5分以上は適用される)

ここでは上記1と2の、法定内と法定外の残業時間について気をつけていただきたい点について解説します。
労働基準法の法定労働時間は1日8時間です。
この1日8時間を超えると法定外残業時間になります。
例えば勤務時間が午前9時~午後5時で休憩が1時間、1日の所定労働時間が7時間の会社さんがあったとします。
こちらで午後5時~午後6時まで1時間残業した場合、この1時間は法定内残業になるので60時間超のカウントには入りません。
上記の会社さんで午後5時~午後7時までの2時間残業をした場合は
法定残業1時間(午後5時からの1時間分)=60時間超のカウントに入れない
法定残業1時間(午後6時からの1時間分)=60時間超のカウントに入れる
分けてカウントをする必要があるということです。

これらをまとめて残業2時間とカウントしていて、残業がひと月60時間を超えたと思っていたとしても、分けてカウントした場合に実は法定外残業は60時間以内だったというケースがあります。(ex.法定内22時間+法定外44時間=66時間で法定外残業は60時間以内となるようなケース)
このようなケースで法定内+法定外を合わせて60時間を超えたと思っていた残業時間に5割以上の割増賃金を支給していて、法律の解釈を間違えて支給していたのだと後から気づいた場合。
この場合に労働基準法と同じ割合の計算に戻して良いのか?という疑問が残りますよね。
しかしながら、労働基準法には「この基準を理由として労働条件を低下させてはならない」という条文があります。(労働基準法第1条第2項)
これは労働基準法以上のことをやっていたからという理由で労働条件を下げてはいけないと訓示されているのですね。
そのため、後から間違えていたことに気がついた場合に難しい状況となってしまうことが心配だということです。

細かく丁寧に運営をしたい会社さんは、4月分の勤怠が4月末締めの5月払いならばまだ間に合うかもしれませんので、社労士にご相談いただいてもよろしいのではないかと思います。

その他、雇用調整助成金の特例措置の経過措置がおしまいになります。
雇用調整助成金(新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例)―厚生労働省HP
こちらはPodcastでお話ししておりますので、ぜひお聞きください。

続いて今回は質問箱からご質問をいただいておりますので、お話ししてまいります。

ご質問の内容

イチカワメグミ@恵社労士事務所ーPeing質問箱

ご質問に市川が回答します!

ご質問ありがとうございます、回答をお待たせしてしまいすみませんでした。
こちらのご質問内容に関しましては、過去のPodcastで派遣法改正について実際に施行される前に収録した部分の内容が含まれている思います。

ご質問内容にある通り、派遣労働者さんの賃金の決め方は下記の2種類あります。

派遣先均等・均衡方式派遣先の通常の労働者との均等・均衡待遇の確保

派遣労働者の≪同一労働同一賃金≫の概要(平成30年労働者派遣法改正)―厚生労働省HP

労使協定方式=派遣元との一定の要件を満たす労使協定による待遇の確保

派遣労働者の≪同一労働同一賃金≫の概要(平成30年労働者派遣法改正)―厚生労働省HP

今後、社会情勢の変化など何かがあって最低賃金が平均となる職種が出てきたりすればわかりませんが、派遣労働者の方は適用される方式のもとで退職金がある会社さんであれば、その退職金の分もあわせて賃金が決まりますので最低賃金ということにはならないのではないかと思います。
法改正やそれに伴う通達などは日々新しく出てくることもあり、配信当時は最新の情報であっても時間が経って古い情報となった部分でかなり混乱をさせてしまったかもしれません。
そのため古い配信は消して、新しい情報をお話ししていけるよう頑張りたいと思います。

Podcastでは下記についてもお話ししております。
・60時間超の時間外割増賃金について詳しく解説
・雇用調整助成金の特例措置の経過措置終了について

そしてPodcastを聴いてくださり、セミナーのご依頼をいただいて大変嬉しく思います。
セミナーの講師も大歓迎ですので、ぜひお問い合わせください。

210.残業時間のカウントの注意点-人事・労務の豆知識 Podcast

今週はここまでになります。

恵社労士事務所のご相談窓口について

恵社労士事務所は労務相談・事務手続・給料計算を得意としている社労士事務所でございます。

社労士をお探しの方はぜひ一度お問い合わせください。

今週も、ぜひお聞きください!

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